一般社団法人日本公衆衛生看護学会

GNPHN2016参加報告

The 4th International Global Network of Public Health Nursing conference (GNPHN 2016) 参加報告

山本なつ紀、藤﨑万裕
(東京大学大学院医学系研究科地域看護学分野)

 

2016年9月19日-20日に、GNPHN 2016がデンマークのビルン(Billund)にあるLEGOLAND Conference Centerで開催されました。

The Global Network of Public Health Nursingは、公衆衛生に携わる看護職の知識や看護実践を国際的に共有することを目的とし、2009年にノルウェーで第一回目の学会が開催されて以降、2011年アメリカ、2013年アイルランドで、それぞれ開催されてきました。第四回目となる今回は、“Bridging the gap – in Public Health Nursing –”をテーマに、12か国(約130名)の公衆衛生に携わる看護職が集まりました。

学会では、国際的な感染症対策の現状や、生活習慣病(肥満)、Domestic Violence(DV)、在宅ケア、母子保健など、公衆衛生に関する幅広いテーマで基調講演が行われました。また、Research、Education、Clinical、Leadershipという4つのテーマごとのワークショップ(約60演題)や、ポスターセッション(約20演題)も行われ、多岐に渡るテーマについて、各会場で様々なディスカッションが行われていました。

報告者は今回、発表者としてではなく一般参加者として参加していましたが、ワークショップやポスターセッションを通して、地域の高齢者施設における安全管理(介護施設内での転倒/転落予防の現状)や、子どもの不慮の事故(Child Death Reviewのためのデータベース活用)についての意見交換を行うことができました。その他にも、夕食会(LEGOLANDにあるお城の中のレストラン!)などを通して参加者同士の活発な交流が行われており、随所で参加者の公衆衛生看護や研究への強い熱意が感じられる学会でした。また、欧米諸国の公衆衛生の現状を、現場の実践者から聴くことのできる貴重な機会ともなりました。

残念ながら日程の関係で参加はできませんでしたが、学会終了後の9月21日には、認知症高齢者施設の見学を含めた、ビルンでの公衆衛生活動現場の見学や、コリング(Kolding)にあるお城観光なども企画されており、非常に充実したプログラム内容でした。

さらに余談となりますが、学会会場となったLEGOLAND Conference Centerには、LEGO社のテーマパークであるLEGOLANDが隣接しています。このLEGOLANDにはレゴブロックで再現されたヨーロッパの街並みや、レゴブロックシリーズをテーマにしたアトラクションなどがあり、目にも楽しく、親子連れで賑わっていました。

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