第21回 GNPHNって何?
国際委員会より、保健師の国際的ネットワークであるGNPHNについて、説明します。
(2023年2月15日掲載)
GNPHNって何ですか?
GNPHNは、Global Network for Public Health Nursingの略です。保健師、ヘルスビジター、コミュニティヘルスワーカー、および公衆衛生で働くその他の看護師のグローバルネットワークです。公衆衛生看護の研究、政策、教育、リーダーシップ、実践の5領域を協力して強化することを目的にしています。
GNPHNの組織とはどのようなものでしょうか?
法人ではありませんが、規約があり、会員制の組織です。2022年度の理事(カウンシルメンバー)は、UK、ノルウェー、デンマーク、アメリカ、カナダ、日本から12名です。会長は、Cheryll Adams先生でInstitute of Health Visiting UKというヘルスビジターの団体の責任者だった方です。秘書はChris Gordon氏で同じくUKの保健師であり、保健師教育に携わっている方です。他のメンバーは大学教員が多いです。年に3回程度オンラインで会議をしています。総会は2-3年に1回の国際学術集会に合わせて開かれます。
GNPHNはどのような経緯で設立に至ったのでしょうか?
第1回国際保健師会議が2009年にオスロ(ノルウェー)で始まり、保健師のグローバルネットワークの構築が検討されました。その後、南アフリカ、米国、マルタ共和国、日本、豪州で5回のミーティングが開かれ、継続的に議論されました。ダブリン(アイルランド)の地域看護協会(ICHN)がネットワークを形成するために必要な基盤づくりのリーダーシップを取ることになりました。GNPHNは2014年6月、ICHNによってダブリンで公式に開始されました。その後ICHNはGNPHN事務局を引き受けました。第4回の国際会議(デンマーク、2016年)を経て、事務局は2017年1月に英国のヘルスビジター協会(IHV)に移管されました。第4回国際会議では、GNPHNの定款Constitutionが承認され、理事(カウンシルメンバー)も決定されました。
GNPHNの活動には何がありますか?
主要な活動は、国際学術集会の開催です。前回(第6回)は2022年1月に日本が開催国となりました。COVID-19のためオンライン開催となりましたが、400名を超える多くの方が参加しました。次回の第7回は、2025年に予定されており、カナダが開催国となり、カルガリーで開かれる予定です。
GNPHNに入会のメリットは?
国際学術集会で発表することができます。第6回の日本大会では149題の発表があり、海外の公衆衛生看護研究や活動に触れることができました。また、日本人も英語で発表されましたので、日本の素晴らしい保健師活動を海外の方に知っていただく機会になったと思います。
GNPHNに入会するにはどうしたらよいでしょうか?
ホームページ(https://www.gnphn.com)から入会手続きができます。会費は年間60ドルです。
参考
Global Network of Public Health Nursingホームページ
https://www.gnphn.com/